キャンプの醍醐味といえば、やっぱり焚き火です!
揺らめく炎を眺めながら、暖を取ったり、炎を使って料理をしたり、そんな魅力あふれる焚き火を楽しむために必要なアイテムが焚き火台です。
ほとんどのキャンプ場は、地面に薪を直接置いて焚き火をする「直火」が禁止されており、そのため薪を置いて焚き火をするための焚き火台が必要になります。
しかし、数千円で買える焚き火台もあれば、その10倍以上のお値段の物まで様々ですので、キャンプ初心者ですと、どれを選べば良いか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、キャンプ歴10年以上の僕が、焚き火台選びで見るべきポイントと、そのポイントを踏まえたうえで選ぶ用途・目的別におすすめの焚き火台6選を紹介していきます!
自分に合う焚き火台の選び方で最初に考えるポイント
まず初めにお伝えしたいのが「誰にでも合う焚き火台は無い」ということです。
これは焚き火台に限らず、ギア選びでは必ず出てくる話なのですが、たとえば1番人気の焚き火台を使えば誰でも満足できるわけではありません。
軽さを重視したコンパクトな焚き火台もあれば、調理しやすさを重視して多機能化されている焚き火台もありますし、重たい代わりに一生使える頑丈さを備えた焚き火台など様々です。
「荷物を少しでも軽くしたい」と思っている徒歩キャンパーさんが、もしも頑丈さ重視の重たい焚き火台を使えば、当然ですがプラス面よりもマイナス面の方が目立ってしまいます。
そのように、自分の目的やキャンプシーンに合った焚き火台を選ぶことがとても重要なのです。
自分に合った焚き火台を選ぶうえで、重要になってくるポイントをまとめたものが以下になります。
- 調理のしやすさ
- 携帯性(重さ・大きさ)
- 耐久性
- 値段
調理のしやすい焚き火台なら豪快な直火調理が楽しめる
焚き火は見ているだけでも楽しいですし、冬キャンプなら暖を取るのにも使えます。
しかし、それだけではなく、その火を使って豪快な直火調理をすることも可能です。
そうした直火調理をするのなら、網や五徳がセットやオプションで用意されている調理のしやすい焚き火台が向いています。
荷物を小さく・軽くしたいならコンパクトな焚き火台を選ぼう
キャンプ場への移動手段などによっては、携帯性もとても重要です。
大きな車に荷物を何でも載せられるなら、サイズが大きかろうと重かろうと困りませんが、バイクや自転車、徒歩キャンパーさんですと携帯性は最重要ポイント!
耐久性のあるタフな焚き火台は一生モノ
長く使いたいなら耐久性も気になるところ。
何年も使えるかどうかは実際に使っている人の感想を聞かないと判断できませんが、重たい物を載せられるかどうかは商品仕様だけでも判断できます。
重たいダッチオーブンを載せたいなどなど、使いたい調理器具によっては、耐荷重を確認しておきましょう。
キャンプギアへの愛着を決めるのはやっぱり見た目!
ここまでで挙げたポイントを押さえつつ、お値段とおサイフの中身を見比べていくのですが、最後はやっぱり見た目です!
自分が気に入ったデザイン…心から「格好良い!」と思える惚れ込んだ焚き火台なら、ちょっとくらい使いにくくても、正直気になりません笑。
ただし、「そもそもバイクに載せられない」など、キャンプが出来なくなってしまうようでは本末転倒ですので、自分の中での押さえるべきポイントを押さえつつ、気に入った焚き火台を選びましょう!
用途別おすすめ焚き火台6選
用途や目的、利用人数など、その人次第で「理想の焚き火台」は変わるということが分かりました。
それではここから、おすすめの焚き火台を用途別に6つ紹介します!
どんな人に・どんな使い方に向いているのかも合わせて解説していますので、あなたの理想の焚き火台を選ぶ参考にしてください。
料理も楽しむならユニフレーム ファイアグリル
まず1つ目に紹介するのが、1998年の登場以来、未だに人気が衰えない定番の焚き火台、UNIFLAME(ユニフレーム)のファイアグリルです。
こちらは僕が最も頻繁に使っている焚き火台で、かれこれ5~6年愛用しています!
その人気の秘密は、使ってみて分かる圧倒的な汎用性の高さです。
まず、特徴としては、グリルと名前にある通り、料理に最適な作りになっていることが挙げられます。
焼網が標準で付属し、網を載せやすい構造になっていますので、ファイアグリルだけ買えば、すぐにでもバーベキューを楽しめてしまいます!
グリルの底に設置された「ロストル(火格子)」と呼ばれる穴あきの板があるおかげで燃焼効率も高く、焚き火をすれば炎も勢い良く燃え上がります。
料理をするグリルとしても、焚き火台としても使い勝手の良い、まさに万能選手です!
重さは2.7kgほどと、ひょいっと持ち上げられる程度には軽いのですが、グリル部分は折りたたんでコンパクトに出来ない点には要注意です。
バイクでキャンプをする人など、荷物を出来る限り小さくまとめたい場合は、収納スペースの余裕を事前に確認しておきましょう。
車に積んで持ち運び、4~6人でバーベキューをしながらキャンプをワイワイ楽しみたい人には、文句なしにおすすめの焚き火台です!
お値段は約7千円で、焚き火台の中では平均的な価格であり、重量や使い勝手も含め、非常にバランスが取れています。
- 焚き火もバーベキューも1台でまとめて楽しみたい
- 最初の1台なので、どれを選んだら良いか分からない
約20年も売れ続けるのも納得の「焚き火台のスタンダード」と呼べる商品であり、焚き火台選びで迷っている初心者キャンパーさんにならば、間違いなくユニフレームのファイアグリルをおすすめします。
焚き火に特化 UJack メッシュファイアスタンド
先ほど紹介したファイアグリルが焚き火も料理も何でも楽しめる「万能選手」だとすれば、続いて紹介するUJack(ユージャック)のメッシュファイアスタンドは焚き火に特化した「職人」といったところ。
最大の特徴はそのコンパクトさにあり、4本の脚からなるスタンドと、メッシュのシートのみのシンプル構成になっていて、重量はわずか960gとなんと1kgを切っているんです!
このコンパクトさが、荷物を小さく軽くまとめたいソロキャンプ時にはめちゃくちゃありがたいですね。
さらに、焚き火台としての使い勝手もものすごく優秀で、組み立てはスタンドの脚を広げて、メッシュシート四隅の金具をスタンドに差し込むだけでOKです。
そしてメッシュのシートは下から空気が通るため、燃焼効率が非常に高く、炎がよく燃えます!
こんなに優秀なうえに、価格はわずか1,980円なのですから驚きですね。
メッシュシートの網目は細かいので、灰がこぼれ落ちたりすることはありませんが、熱は地面へと伝わります。
芝生の上で使用する際は、芝を痛めないよう、焚き火台シートを敷きましょう!
焚き火でバーベキューをするのは厳しい
軽くて組み立ても簡単、薪もよく燃えて価格まで安いとくれば、死角無しの完璧な焚き火台にも思えるのですが、弱点も存在します。
それが、焚き火での料理ですね。
メッシュのシートの上に薪を直接積んでいくため、網を載せたりすることができず、ファイアグリルのように「焚き火台でバーベキュー」といった使い方が出来ません。
組み合わせられる五徳(マルチクッカースタンド)もオプションにありますが、メッシュシートに載せると安定感がいまひとつなうえ、五徳自体が焚き火台以上に重たいこともあって、UJackの焚き火台の魅力である軽量さが失われてしまいます…。
さらには価格面でも、焚き火台が1,980円なのに五徳は2,880円と、もはやどちらが主役か分からなくなってしまいますね。
そのため、焚き火と料理をまとめて行いたい人には、UJackのメッシュファイアスタンドはあまり向いていません。
逆に、焚き火は焚き火台で、料理はバーナーを使って…といった使い分けをする人には、価格も安く最高の焚き火台です!
- 小さく軽い焚き火台が欲しい人
- 純粋に焚き火のみを楽しみたい人
UJackの焚き火台は、こんな人にオススメです!
ちなみに、UJackのメッシュファイアスタンドとマルチクッカースタンドについては、それぞれ個別で詳しく解説しています。
UJack メッシュファイアスタンド レビュー|安くて軽い焚き火台デビューに最適な1台 UJack マルチクッカースタンド レビュー|ガスまで対応の焚き火五徳軽い焚き火台で調理をしたいならDODの『秘密のグリルちゃん』
メッシュの焚き火台はコンパクトで軽く、そのうえ空気の通りも良いので燃焼効率も高くなるのが魅力ですが、五徳を載せなくては調理がしづらく、その五徳が重くて焚き火台の軽さを打ち消してしまうといったデメリットもありました。
調理もしたいけど軽さも妥協したくない…そんな人におすすめなのがDODのコンパクト焚き火グリル『秘密のグリルちゃん』です。
クッカーを載せられる焼き網もふくめた重量が、なんとわずか610g!
焼き網は1本ずつ取り外せる構造となっているため、収納時にはポケットにも入るほど小さくまとまります。
- 小さく軽い焚き火台が欲しい人
- 焚き火だけでなく調理も楽しみたい人
- 焼き網を1本ずつ取り付ける・外す作業を手間に感じない人
DODの『秘密のグリルちゃん』は、こんな人にオススメです!
秘密のグリルちゃんレビュー|ソロキャンプにおすすめの焚き火台だ!ソロ用焚き火台のド定番!STC ピコグリル398
薄型軽量でソロキャンプにぴったりな焚き火台ということでしたら、STC社のピコグリル 398は外せません!
キャンプYouTuberの第一人者として活躍されているお笑い芸人のヒロシさんもピコグリルを愛用されており、YouTubeで紹介されてからというもの、ピコグリルはソロキャンプ用焚き火台の定番ギアとなりました。
収納時はほぼA4サイズとなり、厚さは1cm程度。
その重さは収納袋まで含めても500g以下と、とにかく軽くて持ち運びやすい焚き火台です。
また、端から中心に向かうに従って低くなっているため、フラットな形状のグリルちゃんと比べて、灰が横から落ちにくいといったメリットもあります。
弱点を挙げるとすれば、コンパクトな焚き火台としては1万円オーバーとお値段がやや高めなことと、その人気っぷりから「パチグリル」と呼ばれる模倣品も多く出回っていることでしょうか。
最近はAmazonでも正規品の販売が開始されましたので、どうせ買うなら中途半端なパチモノでなく”本物”を手に取っていただきたいです。
ピコグリル398レビュー|超軽量な折りたたみ式焚き火台でワイルドな焚き火を満喫!そんなピコグリル398は、けんいち君の「買って良かったキャンプ道具」にもランクインしています!
キャンプ初心者が選ぶ2020年上半期に買ってよかったキャンプ道具10選焚き火を豪快に楽しめるタフさと無骨さを求めるならDODのビートルくん
焚き火台の形状に「ディスク型」と呼ばれるタイプがあります。
パラボラアンテナのような形のプレートに薪をくべていくディスク型の焚き火台は、薪や灰が下に落ちにくく、立ち上る炎の様子を横から眺めやすいといった特徴を持っています。
そうしたディスク形状の焚き火台の中でも、タフさ、そして無骨さを求めるならDODのビートルくんがイチオシです!
鉄製の黒くシンプルなディスク部に、同じく鉄製の直径10mmポールで作られている脚部やハンガーなど、上から下までとにかく渋い見た目がクールです。
そのうえ、薪を高く積み上げて、そこへとさらに重たい中華鍋を載せてもこの安定感…たまりませんね。
ちょうど先日、久しぶりの再入荷がありましたのでポチるなら今がおすすめです!
DOD「ビートルくん」レビュー|焚き火をよりワイルドに演出するディスク型の焚き火台一生使える焚き火台が欲しいならSnow Peak
「一生使える焚き火台が欲しい!」という願いを叶えてくれるのが、キャンパーの憧れSnow Peak(スノーピーク)の焚き火台です!
成人男性が乗っても壊れないほどの耐久性を備えていて、その頑丈さは折り紙つき。
オプションのグリルブリッジや焼アミを組み合わせることで、本格的なバーベキューも楽しめちゃいます!
機能性・耐久性ともに文句なしですが、欠点を挙げるとすれば値段と重量ですね。
焚き火台のみでもLサイズですと2万円近くするうえに、オプション1つ1つが高品質ゆえに価格も高く、焼網だけでも約6千円、焼網を置くための台であるグリルブリッジも同じく6千円ほどと、一式揃えようと思ったら4万円程度は必要です。
さらには重量も、焚き火台単体でもユニフレームのファイアスタンドの2倍もあるうえ、オプションもしっかりと作られているために、めちゃくちゃ重いです…。
Amazonで販売されている6点セットの合計重量はなんと約15kgにもなりますので、車でキャンプをする人以外にはちょっと厳しい重さですね。
スノーピークの焚き火台について詳しく知りたい人は、こちらのページを見てみてください!
スノーピーク焚火台スターターセットレビュー|価格と重量も納得の圧倒的な満足感!人と被らない個性派焚き火台ならガレージブランドがおすすめ
今回紹介してきたのは、どれも「定番」とされる人気の焚き火台です。
多くのキャンパーに選ばれるというのは、それだけ満足度が高い優秀な焚き火台だという証明でもありますが、同時に「人と被りやすくなる」のも1つの悩みどころ。
定番ギアのみで固めていけば失敗も減りますが、キャンプ経験を重ねていくと、あまり人と被らない個性的なギアを持ちたくなる…なんて人も増えます。
そんなコダワリのある人におすすめなのが、ガレージブランドの焚き火台です!
ガレージブランドとは、個人や小規模で開発を行うメーカーのことで、小規模・少生産だからこそ実現できる尖った商品との出会いが溢れています。
僕が使っている焚き火台をはじめとした個性的なガレージブランドのおすすめ焚き火台は、こちらのページでまとめて紹介しています!
ガレージブランド焚き火台6選|個性派キャンパーにおすすめしたい魅力あふれる焚火台キャンプスタイルに合わせた理想の焚き火台を選ぼう!
キャンプの楽しみ方は人それぞれで、それこそキャンパーの数だけ色んな過ごし方があります!
バイクキャンプをするために荷物を出来るだけコンパクトにまとめたい人から、家族で焚き火台を囲んでバーベキューを楽しみたい人など、コダワリも様々なうえ、さらには予算の都合なども出てきますよね。
あなたが焚き火台で重視するポイントを整理して、あなたのキャンプスタイルに最適な焚き火台を選びましょう!
今回紹介した中から僕が選んだ3種類の焚き火台については、動画でももっと詳しく解説していますので、ぜひYouTubeチャンネルも見てみてください!