人も虫も少なく、のびのびと過ごせる冬キャンプは、寒さ対策さえ整えておけば快適そのものです。
しかし、その寒さ対策がなかなかに奥が深く、ただ厚着をするだけでは動きにくく、シュラフで眠る時にも窮屈になってしまいます。
そこで重要なのが、肌に直接触れるインナーウェアです。
薄く動きやすいうえに保温性に優れた高性能なインナーウェアを身に着けることで、動きやすく、そして寝やすいまま、寒さのみを防いで冬キャンプをますます快適に過ごせるようになります。
そこで今回は、インナーウェアの中でもタイツに焦点を当て、高級メーカーの商品に負けない性能を持つ、コストパフォーマンスに優れたスポーツタイツを紹介します。
もくじ
国産スポーツタイツ Runtage アスリートランナーPRO V3
今回ご紹介するのはRuntage アスリートランナーPRO V3というスポーツタイツです。
こちらの商品は「ぜひキャンプで使ってみてほしい」とのことで、メーカーからご提供いただきました。
参考 Runtage(ランテージ) スポーツタイツ アスリートランナープロ バージョン3 公式販売ページRuntageV3と名付けられている通り、こちらの商品はRuntageのアスリートランナーPROシリーズのバージョン3となり、シリーズ最新・最上位に当たる商品です。
アスリートランナーPROシリーズは、いわゆるコンプレッションタイツに分類される商品であり、ランニング時などの筋肉の疲労を軽減してくれるアイテムとなっています。
そんなランニング・マラソン用のタイツが意外にもキャンプとの相性が良く、私もこれまで、春・夏・秋のキャンプではオールシーズン用タイツを、冬キャンプには裏起毛になっている冬用タイツを必ず着用していました。
脚を覆ってくれることで、虫刺されや日焼け、山道を歩く時には鋭い木の枝や葉から肌を守ってくれるため、キャンプをはじめとしたアウトドアシーンとスポーツタイツは相性抜群なのです。
また、アスリートランナーPRO V3は最上位と言っても価格は5,800円と、他メーカーの高級タイツの半額程度の金額となっており、メーカーでもコストパフォーマンスの高さを売りにしていました。
今回は「防寒用にぜひ!」とお話を伺っていましたので、これまで使用していた高級冬用タイツの性能にどこまで迫れるのか、注目です!
Runtage アスリートランナーPRO V3 レビュー
それでは、Runtage アスリートランナーPRO V3を実際に見ていきましょう。
アスリートランナーPROシリーズは脚全体を包む「段階着圧」に加え、筋肉・関節の動きをスムーズにしてくれる「テーピングサポート」が大きな特徴となっています。
冬キャンプの防寒ウェアとして試す前に気になったのは「冷感接触」の文字です。
「防寒用にと聞いていたけど冷感接触なんて、かえって寒く感じてしまうのでは?」なんて心配しながら箱から取り出してみたところ、生地自体はやや厚手のしっかりとした質感。
実際に着用しても冷たさは感じず、穿くことでむしろ寒くなってしまうなんてことは無さそうです。
オールシーズン使えると謳われているので、暑い真夏に着用してみて冷感接触の効果についても検証してみたいですね。
国内メーカーならではの日本人にぴったりフィットするサイズ感
アスリートランナーPRO V3のサイズ感についてですが、身長174cmの私は3Lサイズをオーダーしたところ、股下の長さもちょうど良く、まさにジャストフィットでした。
ワンサイズ小さなLLとも悩みましたが、私は脚…特に太腿がかなり太いため、余裕を持って3Lにしています。
数年前の写真になりますが、中央にいるのが私ですね。レース中の写真ですが、他の選手に比べても太腿の太さが一目瞭然です。
海外製品では「太腿の太さに合わせるために大きいサイズを選ぶと裾が長すぎる」なんてことも珍しくありませんが、アスリートランナーPRO V3は佐賀県で国内生産しているとのことですので、日本人向けのサイズに合わせて調整されているのでしょうか。


ちなみにサイズの選び方については、以下のように目安が書かれています。
- 身長175cmの細身の体型の方はLサイズ以上
- 身長175cm以上で一般的な体型の方はLLサイズ以上
- ウエストが90cm以上の方はLLサイズ以上
- 太ももの一番太い部分の外周が55cm以上の方はLLサイズ以上
このように推奨されており、太ももが60cmを軽く超えている私は3Lを選んだというわけです。
冬のキャンプで使用してみての感想
さて、Runtage アスリートランナーPRO V3を実際に冬キャンプの防寒ウェアとして試してみた感想ですが、結論から言うと予想を大きく超えてくる結果となりました。
私がこれまで使用していたタイツはユニクロのエアリズムパフォーマンスサポートタイツと2XU(ツータイムズユー)の冬用コンプレッションタイツの2種類です。
参考 エアリズムUVカットパフォーマンスサポートタイツユニクロユニクロの方はオールシーズンタイプ、2XUは薄手ながら裏起毛になっていて防寒性能に優れた高級冬用タイツとなっており、価格はユニクロが約2,000円で2XUが購入当時で約10,000円でした。
価格面で見ると5,800円のアスリートランナーPRO V3は両者の中間に当たりますね。
私は格安オールシーズンタイツと高級冬用タイツをこれまでに使用していたわけですが、アスリートランナーPRO V3の防寒性能は驚いたことに、2XUの高級冬用タイツと遜色ない印象だったのです。
海辺にて検証実験を兼ねてデイキャンプを行ったのですが、真冬にもかかわらずタイツの上にハーフパンツを穿いただけという軽装で臨んでいます。
この日は風も穏やかで昼間は気温も10℃ほどまで上がり、日差しがぽかぽかと暖かかったのですが、夕方になって気温が5℃近くになってくると、暖房無しでは厳しい程度に冷え込んできました。
ところが、脚に関しては寒さや冷たさを全く感じていなかったのです。
タイツが有能すぎて脚は平気なのだけど、上半身が冷えてきたので暖房つけました pic.twitter.com/BR30qPnbXK
— うぃる (@wright_ssvd) January 5, 2020
保温力が高いのか、体温を逃がさずに閉じ込めてくれているような感覚で、脚は暖房要らずでそのまま昼間と変わらずに過ごせました。
また、編み込みが非常に丁寧なのか、生地はメッシュのような肌触りでありながら、風が吹いても繊維の隙間から冷たさが入ってくるようなことがありません。
1万円オーバーの他メーカー商品と比べても引けを取らない優秀な防寒性能の高さに、正直なところ驚きです。
格安コンプレッションタイツにありがちな窮屈さも無し!
格安のコンプレッション系のウェアの中には「ただキツイだけ」な商品もあり、そうした商品を長時間身に着けていると息苦しさや窮屈さを感じさせられます。
身体を動かし続けるスポーツシーンならともかく、長時間まったりと動かずに過ごすキャンプと安価なコンプレッションタイツの相性も気がかりでしたが、そんな心配も杞憂でした。
ギュウギュウに締め付けるわけでない程よい着圧により、脚を動かさずにいても、良い意味で「穿いていることが全く気にならない」、そんな心地よいコンプレッションタイツですね。
加えて、長時間動かずにいた状態からサッと立ち上がって歩く際にも、テーピングサポートが効いているのか、特に膝の曲げ伸ばしが非常に軽快になったと感じています。
冬のキャンプ・アウトドアシーンにおすすめのタイツ
Runtage アスリートランナーPRO V3は「安い割には良い商品」ではありません。
優秀な防寒性能に加え、動かないキャンプシーンにありがたい穿いていることを忘れるほどの自然で快適な着圧と、高級タイツと比べても遜色のない、「価格関係なく優秀な商品」なのです。
オールシーズン、常にタイツを穿いてキャンプをしてきた私が自信を持っておすすめします。
まだまだ寒さ対策が必要な今年の冬キャンプに、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。