ペグ(釘)はテントやタープを立てるのに欠かせないキャンプの必需品の1つです!
テントに付属することも多いのですが、そうしたペグは細くて頼りなく、すぐに曲がってしまいますし、地面が固いとそもそも刺さらないなんてことも。
そこでおすすめしているのが「頑丈なペグ」で、岩が埋まっていても砕いて突き刺さるタフさは、キャンプ初心者の強い味方となります。
そんな頑丈なペグの代名詞とも呼べるのが鍛造ペグ(たんぞうぺぐ)であり、私も友人に「キャンプを始めたばかりなんだけど、何を買ったら良い?」と聞かれた時には必ず挙げるほど、鍛造ペグを気に入っていました。
村の鍛冶屋 エリッゼステーク|鍛造ペグはキャンプ初心者の必須アイテム!ただ、この鍛造ペグはとにかく重たいことがネックで、テントとタープを1張りずつ立てるために私が持ち歩いている本数の16本でなんと3kgオーバー…!!
今回は、そんな鍛造ペグの半分以下の重量で、鍛造ペグに負けないタフさを持つおすすめのキャンプ道具「チタンペグ」の魅力をご紹介します。
もくじ
中華メーカー製チタンペグがキャンパーの間で話題に
チタンペグは現在、多くのキャンパーさんの間で急速に注目が集まっているキャンプギアです。
頑丈なペグとして定番アイテムとなっていた鍛造ペグと比べ、半分以下の重量でありながらタフさは引けを取らないということで、少しでも荷物を軽くしたい徒歩キャンパーさんをはじめ、人気が高まっています。
チタンペグの多くは中国のメーカーが製造・販売をしており、Amazonを覗いてみると、SoomloomやBoundless Voyageなど、最近話題の中華メーカーが商品を展開していることが分かります。
私はSoomloom製の24cmタイプを使用しており、以前にはけんいちさんに誕生日プレゼントとしてBoundless Voyageを贈りましたが、どちらも高品質な作りになっており、今のところはメーカーによる大きな違いはなさそうです。
ちなみに私がチタンペグと出会ったのはS660でキャンプに行くためのコンパクトなギアを探していたことがきっかけで、その後は「2020年に買ってよかったキャンプ道具ベスト10」の上位にランクインするほど気に入っています。
HONDA S660でキャンプに行くために買った超コンパクトなキャンプギアを紹介Soomloomのチタンペグを使って感じた3つの魅力
多数の中華メーカーが力を入れているチタンペグの中から、今回は私が愛用しているSoomloom製の商品を例に、チタンペグの魅力をお伝えしていきます。
チタンペグには数多くの魅力が詰まっており、私は初使用時にそのあまりの使い勝手の良さに感動し、キャンプで使用する全てのペグをチタンペグに置き換えてしまったほどです。
その魅力の中でも、特に大きな特徴は以下の3つです。
- 鍛造ペグの半分以下の重量でとにかく軽い
- 硬くて頑丈、曲がらない・潰れない
- 錆びないためメンテナンスいらず
そんなチタンペグの魅力を、1つずつ見ていきましょう。
鍛造ペグの半分以下の重量でとにかく軽い
チタンペグ最大の特徴は、やはりその軽さです。
私が使用している24cmサイズですと、1本あたり55g前後です。
それに対し、28cmサイズの鍛造ペグは1本で180~190gと、4cm長いとはいえ重量はなんと3倍以上となっています。
1~2本だけを持ち歩くのであれば大した違いではありませんが、ペグはテントやタープなどを立てるためにそれなりの本数が必要になります。
私は最低でも16本以上のペグをキャンプに持っていきますが、1本200g近い鍛造ペグですと3kg近くなってしまいます。
それに対し、1本50g程度のチタンペグならば、16本で1kgにすら届きません。
この軽さは、1度味わうともう病みつきですね。もう重たいペグには戻れません。
硬くて頑丈、曲がらない・潰れない
ペグは軽ければ良いだけでなく、やはり硬さ・タフさは重要なポイントです。
「軽ければ弱くても良い」ということであれば、テント付属のペグでも良いわけですしね。
チタンは非常に硬い金属ですので、固い地面も、そこに岩が埋まっていても、ガツガツ叩けば貫いていってくれます!
その硬さゆえに、細くても強度を保てるからなのか、チタンペグは細身の商品が多いです。
鍛造ペグと比べてみると、この通り。
この太さの差も、そのまま重量の差に大きく影響しています。
これだけ細いのに、ハンマーで激しく叩いてもペグ側はほとんど潰れも曲がりもしないというのですから驚きですね。
既に10回以上のキャンプでチタンペグを使用していますが、今のところまったく曲がることもなく、綺麗な見た目を保っています。
錆びないためメンテナンスいらず
チタンの特性の1つに「錆びない(錆びにくい)」という特徴もあります。
そのおかげで、キャンプでの使用後に細かいお手入れをしなくとも、いつまでも美しい見た目を保ってくれます。
キャンプでは、どうしても土や水に塗れますし、全ての道具を帰宅後すぐにお手入れできる時ばかりではありませんよね。
私もなるべく早く道具を綺麗にするようにしていますが、優先するのはカビさせたくないテントや、食材の汚れがついているクッカーなどで、固まった土がついた程度のペグは後回しにしがちでした。
その結果、鍛造ペグの表面がちょっと錆びてしまいました…。
錆びと無縁なチタンペグでしたら、水やお湯で土汚れを洗い流し、あとは乾くまで放置しておくだけで良いので、とても楽ですね。
チタンペグの2つのデメリット
ここまで魅力をお伝えしてきた通り、チタンペグは非常に優秀です。
とはいえ、そんなチタンペグにも弱点はあります。
それでは、チタンペグの2つのデメリットを見ていきましょう。
抜けやすい形状なのでペグダウン時は要注意
Soomloomに限らず、チタンペグは真円形状の製品が多いです。
楕円で太い鍛造ペグに比べ、真円で細いチタンペグは、地面への食いつきが弱く、抜けやすくなっています。
そのため、「ロープに対して垂直」「地面からは45~60°程度」といったペグダウンの基本を疎かにしてしまうと、強い風が吹いてロープが引っ張られた時にスルっと抜けてしまうことも。
初心者が雑に打ち込んでも地面にグッと食いついてくれる鍛造ペグに比べると、細くて真円のチタンペグは「基本を押さえた中級者以上のキャンパーさん向け」という印象を受けました。
チタンは優秀な素材だけど高い
軽くて硬い、そして錆びないと、チタンは非常に優秀な金属です。
ところが、その優秀さがチタンペグのもう1つの弱点に影響しており、それが価格の高さなのです。
チタンはその硬さゆえに加工が難しく、そのためどうしても製造コストがかかってしまいます。
中華メーカー=安いという印象もありますが、そんな中華メーカーが作っても、チタンペグですと24cmの8本セットで約4,000円という金額になります。
国内メーカーの国産鍛造ペグが8本セットで3,000円程度と考えると、チタンがいかに高価な素材なのかがよくわかりますね。
しかし、それだけの金額を出す価値は十分にあると感じており、最初は8本セットを1つのみ購入した私も、それからさらに2セットを買い足しました!
自転車でもチタン製のフレームといえば高級車でしたし、憧れの素材の1つです!
頑丈なペグは硬いハンマーで叩こう
ペグと一緒に揃えておきたいのがハンマーです。
ハンマーはペグと同じくらいに硬い素材の物を組み合わせて使うのがオススメで、たとえばプラスチック製のペグであるプラペグを金属製のハンマーで叩くと、ペグが耐え切れずに潰れてしまいます。
チタンペグは非常に硬く、岩をも砕くほどのタフさがありますが、ハンマーの材質が柔らかいと叩く際にハンマーの頭が潰れて力が吸収されてしまい、ペグを地面へと強く突き刺せません。
また、力を入れて振り下ろさなくてもヘッドの重さだけでペグを強く叩けるため、ハンマーはヘッド部がある程度重たい物を使う方が打ちやすいです。
頑丈で重たいハンマーですと、鍛造ペグを打ち込むことを想定して作られているスノーピークや村の鍛冶屋のハンマーが使いやすくて人気ですね。
私はSoomloomのチタンペグを村の鍛冶屋のアルティメットハンマーで打ち込んでいます。
まとめ
キャンプを始めて2年ほどは鍛造ペグをずっと愛用していましたが、チタンペグの軽さ・快適さを1度試してしまったら、以前の重たいペグを持ち歩く生活にはもう戻れなくなってしまいました。
先日もまた8本セットを買い足し、現在は24本を所有していますが、それでも合計で1.3kgほど。
軽くて硬く、そしてメンテナンスフリーな憧れの素材『チタン』を使ったペグ、ぜひ1度試してみてください。