夏キャンプを快適に、そして安全に過ごすために欠かせないのが暑さ対策です。
最悪の場合は熱中症にもつながるため、暑さは決して侮れません。
そして、その暑さに大きく影響してくる2つのポイントが、日差しと風です。
日差しについては、テントの設営場所を林の中にしたり、タープで日陰を作ったりといった対策が可能です。
しかし、風はというと、ちょうど良い強さの風が吹く時ばかりではないですし、扇風機を使うなら大きなバッテリーも必要になってしまいます。
最近流行している小さな扇風機も使ってみると意外と涼しいのですが、風の当たっている部分は冷えても、身体全体を冷ましてくれるほどではありません。
今回ご紹介するのは、身体全体で風を身にまとうかのような感覚で過ごせる「空調服TM」という暑さ対策の革命的なアイテムです。
もくじ
空調服TMとは
空調服TMとは、ファンにより、内部に空気を送り込むことで汗を気化させて、身体を冷ましてくれるファン付きウェアのことです。
炎天下や夏の工場など、暑い中でも快適に作業が出来ることから、夏場の作業着として人気を集めています。
そんな「空調服TM」ですが、ファン付きウェアのパイオニアである株)セフト研究所・(株)空調服が普及させ最近では街中でもよく見かけるようになりました。
そして今回、その株式会社空調服とのタイアップで、2020年に新たに登場した新ブランド『AIRGEAR®』を紹介させていただくことになりました!
街でもアウトドアでも自然に着られる空調服「AIRGEAR®」
『AIRGEAR®』は、従来の空調服が持つ「作業着」というイメージを一新し、アウトドアシーンや街でも自然に着こなせるようデザインされた新ブランドです。
キャンプや登山といったアウトドアユースはもちろん、夏に開催される音楽フェスなどのイベント時や、街歩きなどのデイリーユースでも活躍が期待されます。
2020年8月現在の商品ラインナップは以下の5種類。
- アウトドアベスト
- サマーシールド®ジャケット
- スタンドカラーブルゾン
- バイカラーマウンテンパーカー
- マウンテンパーカー
サマーシールド®ジャケットは紫外線カット、バイカラーマウンテンパーカーは防水などなど、それぞれに特徴があり、利用シーンに合わせて選べます。
各モデルの違いについて詳しくは、空調服公式サイトの表で分かりやすくまとめられています。
参考 空調服 AIRGEAR®株式会社空調服AIRGEAR® バイカラーマウンテンパーカー
今回、伊豆のぬし釣りブログではAIRGEAR®のラインナップの中から、バイカラーマウンテンパーカーについて、詳しく見ていきます。
AIRGEAR®にはマウンテンパーカーという商品もありますが、違いは色だけではありません。
マウンテンパーカーが撥水(はっすい)なのに対し、バイカラーマウンテンパーカーは防水となっているため、雨に突然降られることの多いキャンプはもちろん、水飛沫がかかるような川や海沿いでの使用時にもより安心して着られます。
カラーバリエーションは以下の3色。
- ベージュ×ブラック
- カーキ×ブラック
- ブラック
バイカラーと聞くと2色の組み合わせというイメージがありましたが、ブラック単色も用意されています。
今回いただいたのは「ベージュ×ブラック」です。
正面から見ると、いたって普通なアウトドア用のパーカーといった印象ですね。
特徴は背面、腰回りについた2つのファンです!
このファンが服の中へと空気を送り込み、汗を気化させて涼しくしてくれるという仕組みになっています。
内側には、ファンを動かすためのバッテリーを入れるためのポケットが用意されています。
バッテリーはコントローラにもなっていて、電源のON・OFF切り替えと、ファンの強弱を4段階で調整できます。
ケーブルを通すためのゴム製のガイドも用意されているため、ぶら下がって邪魔になることもありません。
ファン・ケーブル・バッテリーといった電源一式はすべて簡単に取り外せますので、HV服自体はそのまま洗濯機で洗って干せます。
AIRGEAR®をアウトドアシーンで使用してみて
せっかくの防水生地ならばということで、バイカラーマウンテンパーカーを堤防での海釣りで着用して試してきました。
16時頃からのスタートでしたが、その時点での気温は30℃オーバー。
ただ立っているだけでも汗が止まらなくなるような、厳しい暑さです。
ところが、パーカーを着用してファンをONにしてみると…嘘のように快適になりました。
涼しくなるのはもちろんですが、それ以上に心地よいのが、汗を吸った肌着がどんどん乾いていくことです。
服の中を風が通り抜けていくことで、じっとりぺたぺたと肌にまとわりついてきていた不快感も、あっという間に消えてしまいました。
それから30分ほど釣りを楽しんだ後に「もしかして、もう日が傾いてきたことで気温が下がっているのでは?」と思い、試しにパーカーを脱いでみることに。
すると、ものの5分も経たないうちに汗をかいてきて、蒸すわ暑いわで不快指数が一気に上昇!
すぐさま、パーカーを再び着用することになりました。
長袖のパーカーを着て、そのうえジップ(ファスナー)を閉じた方が涼しくなるなんて、なんだか不思議な体験です。
知らない人が見たら「暑くないのかな」と心配されてしまいそうな格好ですが、これで快適なのですから面白いですね。
パワフルなファンは音も響く
ファンの強さは4段階で、4→3→2→1と数字が小さくなるほどに強くなります。
そして、約30℃の気温で太陽が雲に隠れてきていた夕方の海では、最弱の4ではやや物足りないかなといったところで、3にするとちょうど良い涼しさとなりました。
それくらいにファンは強力なのですが、その分、音がなかなか大きいです。
風量3の時点で、隣で釣りをしていた友人も「うるさっ(笑)」と笑う程度でしたので、シンと静まっているような場所ですと風量2や1は使いにくそうですね。
とはいえ、そこまでパワーを上げるほど暑い時というと、真夏の昼間くらいになりますので、騒音面はそこまで気にしなくても良さそうです。
ラフな着こなしと快適性はトレードオフ
AIRGEAR®の着用イメージを見ると、フロントジップを全開にしている写真が多いのですが、この状態ですと涼しさはあまり得られません。
腰から入ってきた空気を、首や袖といった限られたルートに誘導していくことで涼しさを得られる仕組みですので、前面をガバッと開けていると風が逃げてしまうのです。
特にバイカラーマウンテンパーカーは防水性能に優れているためか、生地が汗を吸って外側に逃がしてくれる、なんてことも無いため、袖から空気が抜けてくれないと腕がとにかく蒸れます。
風が直接当たる背中は涼しいんですけどね…。
そのため、ファンを回す時だけは着てジップを閉める・ファンを止めたら脱ぐ、とした方が快適でした。
また、ファンとバッテリーを取り付けた状態ですと1kg近くありますので、電源を切ったまま着るのなら脱いでいた方が楽だと感じました。
残量を心配せずに使える大容量バッテリー
電源を切る時は脱いだ方が良いと言いましたが、そもそも電源を頻繁に切る必要が無いと考えています。
というのも、パワフルなファンを動かすためのバッテリーもまた、非常に強力だからです!
各風量での連続使用時間は以下の通り。
パワーファン(FAN2400SPBB)の場合
- 風量4:約23時間
- 風量3:約9時間
- 風量2:約6時間
- 風量1:約4.5時間
最弱の風量4であればなんと丸1日近く運転可能ですし、それよりも強い風量3でも9時間と、午前中から夕方までなら余裕で持ちます。
これだけ持つのなら、こまめにファンを点けたり止めたりすることもなく、電池残量を気にせずに使用できます!
また、空調服TMとバッテリー・ファン・ケーブル一式は別売りとなっており、今回ご提供いただいたのは「空調服®️パワーファンスターターキット SKSP01」というセットになります。
厳しい暑さでも快適に楽しめる新時代の服装
冬キャンプの寒さは重ね着などで対応できますが、夏の暑さは日陰で涼んだり、水分を摂ったりしても限界はありますよね。
少なくとも「快適」に過ごすのは、真夏の炎天下では厳しく、そのため私も7~9月はキャンプに行く頻度が毎年控えめになっています。
ところが、空調服TMを着れば30℃を超えるような気温でも涼しく、湿気や汗によるベタつきの不快感に悩まされずに過ごせます!
さらに長袖ならば、日焼けもまとめて対策できるのがありがたいですね。
ファッション通販サイトのZOZOTOWNでもAIRGEAR®の取り扱いが始まっており、今後は空調服TMが身近なファッションへと浸透し、キャンプ場で見かける機会も増えてくるのではないかと想像しています。
厳しい暑さがまだまだ続くこの季節、AIRGEAR®で過ごす快適なキャンプをぜひ1度試してみてはいかがでしょうか。