キャンプギアで重視するポイントは、その人のキャンプスタイルごとに異なります。
とにかく軽く小さくしたいという人もいれば、一生モノの上質なギアを使いたいといった人もいますし、多少不便でも安ければ良いといった人まで様々です。
ちなみに私は「コンパクトさは重視するけど寝心地は妥協できない!」というコンセプトで、トランクも後部座席も無い車のHONDA S660でキャンプをしています。
HONDA S660でキャンプに行くために買った超コンパクトなキャンプギアを紹介そして、マットやハンモック等々をあれこれ試した結果、コット+折りたたみマットの組み合わせが夏から冬までオールシーズン快適に寝られる環境だという結論に落ち着きました。
ただし、この組み合わせは寝心地は快適でしたが、折りたたみマットが収納時もそれなりに場所を取ってしまうことがネックでした。
また、それまで使用していたコットの脚が外れやすく、地面が傾いているサイトですと寝ている間に崩れてしまうこともあったので、コットの買い替えも視野に入れながらより良い組み合わせを探していたのです。
そこで出会ったのが、コットとエアーマットが合体し、コンパクトさと寝心地の良さを両立したおすすめキャンプギア、FIELDOORのエアーコンパクトコットです。
今回は、FIELDOORのエアーコンパクトコットを1年ほど使用してみての感想を正直にありのまま、まとめて紹介します。
もくじ
コットとエアマットが1つに!FIELDOOR エアーコンパクトコット
FIELDOOR エアーコンパクトコットは、その名の通り、エアーマットとコットが1つに合体した商品です。
シート部分がエアーマットになっており、空気を入れて膨らませることで、脚付きのエアーマットとして使用できます。
空気を入れることを前提として設計されているため、膨らませないとシートがピンと張らず、そのまま寝転がるとフレームが身体に当たってしまいますので、空気を入れない状態で眠るのは厳しいですね。
耐荷重は150kgと余裕のある設計で、かなり重量級の私が約1年の間、キャンプで15泊ほど使用しましたが、フレームは歪みひとつなく綺麗なままでした。
サイズは縦が190cmで横64cmですので、身長が高めの方でもはみ出さずに寝られますが、ソロテントに入れる際は入りきらない場合もありますので寸法をチェックしておきましょう。
参考までに、BUNDOKのソロティピー1 BDK-75やソロベースEX BDK-79EXのインナーテントには入れられました。
ただし、入るには入りますがキツキツですので、やはりインナーなしで使用した方がゆったりと寝られます。
BUNDOK ソロベースEX レビュー|進化したコスパ最強パップテントを雨キャンプで初設営FIELDOOR エアーコンパクトコット 付属品
FIELDOOR エアーコンパクトコットの付属品は以下の通り。
- シート
- サイドフレーム×2
- ベースフレーム(脚パーツ)×4
- 収納バッグ
- 補修パッチ
シートにポンプが内蔵されており、心臓マッサージのような感覚でポンプをギュッギュッと押していくだけで空気を入れられます。
ポンプを別に用意しなくてもコット単体で膨らませられるのは便利ですね。
フレーム素材には超々ジュラルミン(A7075)が使用されており、軽量さ重視のコットのフレームに比べるとややズッシリしているものの、手に取るとわかる安心感があります。
レバーを引きながら起こすことで脚パーツを取り付ける仕組みになっているのですが、レバーが指にフィットする形状になっているために力をかけやすく、組み立てや分解は力の弱い方でも簡単に行えます。
脚パーツのフレームも2分割されるため、収納時のサイズがかなり小さくまとまるのが嬉しいポイントですね。
それまで使用していたローコット・折りたたみマットと並べて比較してみました。
コット単体で見るとサイズアップしていますが、折り畳みマットを持ち歩く必要がなくなる分のアドバンテージがとにかく大きいですね。
ちなみに折りたたみマットはサイズこそ大きいものの重量は非常に軽いため、重量面ではエアーコンパクトコットの方がコット+マットの時よりも重たくなっています。
FIELDOOR エアーコンパクトコット 組み立て方法
FIELDOOR エアーコンパクトコットの組み立て方法を見てみましょう。
一般的なコットと手順は大きくは変わらず、サイドのポールをシートに入れたら脚を取り付けるという通常の流れに加え、最後にポンプでシートを膨らませれば完成です。
ちなみに、シートを膨らませるのにかかる時間は5分ほどですが、夏場に行うと結構な汗をかく程度には何度もシュコシュコと押す必要があります。
そこで私が購入したのがUSB充電式の電動ポンプです。
ほんの数秒でシートをパンパンに膨らませられるうえ、スマートフォンと同じくモバイルバッテリーで充電できるのでバッテリー切れの心配も無く、そのうえマットに比べれば遥かにコンパクトですので邪魔にもなりません。
夏のレジャーシーンなら浮き輪やボートを膨らませるのにも使えますし、逆に空気を抜くのにも利用できますので、1台持っておくと活躍の機会が多いかもしれませんね。
FIELDOOR エアーコンパクトコット 1年使用レビュー
FIELDOOR エアーコンパクトコットを1年使用してみての感想ですが、注意しなくてはいけないポイントはあるものの、総合的にはかなりおすすめのコットです!
まず何より、1年間使用してもフレーム・シートともに痛みがまったく見られない耐久性の高さが非常に好印象ですね。
それに加えて、なんといっても寝心地の良さが素晴らしいです。
コットとマットを組み合わせた時に匹敵する快適な寝心地を、コット単体で実現してくれるのですから、寝心地の良さと収納サイズを両立したい私にはまさに理想のコットでした!
さらに、コット+マットですと寝ている間にマットが滑ってズレることもありますが、一体型のエアーコンパクトコットですとその心配も無く、地味ながら睡眠時のストレス軽減に繋がっています。
注意:左右の動きで脚が倒れることも
体重の重たい私が1年使用しても歪みの無いタフさはとにかく優秀ですが、雑に使うと事故や怪我に繋がる可能性もあります。
というのも、脚パーツを倒してから起こすという組み立ての構造上、寝転んだ状態で左右に大きく力が掛かると、脚が折りたたまれてコットが崩れてしまうのです。
そのため、コットを組み立てる際には、設営する地面の傾斜をよく見てから場所を決めましょう。
なるべくフラットな地面の上に立てられれば理想ですが、自然の中のキャンプ場ですと、そうもいきません。
どうしても傾いた場所しかない場合、エアーコンパクトコットの脚は前後方向の力には強いので、「寝転んだ時に頭が高く足は低く、そして左右はなるべくフラットに」と意識して場所を決めると良いでしょう。
組み立ては力の弱い人でも簡単
左右に力が加わった時に倒れやすいというのはもちろん注意点ではあるのですが、この構造による大きなメリットがあるのもまた事実です。
それが、力が弱い人でも簡単に組み立てられるという点です!
というのも、コンパクトに収納できるタイプのコットは、サイドのフレームに脚パーツを取り付ける際に大きな力を必要とする製品がほとんどです。
フレームを筋力でしならせてハメるのですが、手や腕の力の弱い人ですとこれがとにかく大変なのです。
エアーコンパクトコットの脚パーツは力を一切使わずに、レバーを引きながら脚を倒して起こすだけですので、女性であったり、指を挟まないように大人が見てあげながらなら子供でも簡単に組み立てられます。
寝心地と収納サイズを両立できるおすすめコット
FIELDOOR製品はコストパフォーマンスに優れたキャンプギアが多く、今回紹介したエアーコンパクトコットもその印象通りのアイテムでした。
コットを使用する場所と、コットに寝転がる際になるべく垂直に上から力が掛かるようにするといった気遣いは必要になりますが、それを差し引いてもお釣りがくるくらいに、寝心地とサイズに大満足しています。
最近はコット全体の低価格化が進んでおり、ローコットなら数千円程度、ハイ・ローを切り替えられる2wayコットも1万円程度からでも買えるようになってきています。
マットだけで寝ていた頃、キャンプ2日目の朝に感じる身体全体の痛みをアタリマエだと思っていました。
ところがコットを初めて使用した翌朝、まるで家のベッドで寝ていたかと思うくらいに何の違和感も無く気持ちよく起きられた感動は、今でも色褪せません。
寝心地と収納時のコンパクトさに惹かれて購入したエアーコンパクトコットですが、組み立てやすさとお値段のお手ごろさも大きな魅力です。
FIELDOORのエアーコンパクトコットでコットデビューをして、キャンプの夜をもっと気持ちよく快適に過ごしてみてはいかがでしょうか。