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動画撮影に最適なシャッタースピード設定|地域に合わせたフリッカー対策

シャッタースピード記事アイキャッチ

撮影する写真・映像の露出(明るさ)に関わるF値・シャッタースピード・ISO感度という3つの要素。

今回は、明るさ動画の滑らかさに関わる設定項目のシャッタースピードについて、詳しく見ていきましょう。

F値について解説をしている前回の記事も合わせてご覧ください。

F値を調整した作例 F値(絞り値)を基本から理解してボケ味のある動画を一眼で撮影しよう

シャッタースピードとは

シャッタースピードとは、その名の通りシャッターが開くスピードのことですが、正確にはシャッターが開いている時間を指します。

カメラのシャッターは普段閉じていて、シャッターを切る瞬間だけ開きます。閉じている目を一瞬だけ開けるようなイメージですね。

このシャッターが開いている時間が長いことを「シャッタースピードが遅い」、開いている時間が短いことを「シャッタースピードが速い」と呼び、シャッタースピードを変更することで、レンズから取り込む光の総量をコントロールしていきます。

たとえば、光の量を「蛇口をひねった時の水の勢い」、光を取り入れる時間を「水を出している時間」と仮定します。

シャッタースピードを水に例える

蛇口から出る水の勢いが同じであれば、水の注いでいる時間次第で、コップにたまる水の量(光の総量)が決まります。

これを光に置き換えて考えてみましょう。

シャッタースピードを遅くしてシャッターを長く開けていれば大量の光を取り込むことができ、逆にシャッタースピードを速くして一瞬しかシャッターを開かなければ僅かな量の光しか取り込めません。

つまり、暗い場所でもシャッタースピードを遅くすれば明るく撮影ができ、明るすぎる場所ならばシャッタースピードを速くして光の量を抑えて撮影ができるということですね。

シャッタースピードを下げて暗所でも明るく撮影できる例

上はどちらも夜の暗い店内で撮影した写真ですが、シャッタースピードを遅くすることで、こんなにも明るさに違いが出ます。

シャッタースピードを変えるとブレも変化する

シャッタースピードは明るさ以外にも影響を与えます

それがブレです。

たとえば動きの速い被写体を撮影する場合にはシャッタースピードを短くして一瞬だけシャッターを開いて光を取り込むことで、ブレの無い写真を撮影できます

スポーツやF1レースといったスピード感のあるシーンで、まるで時間が止まっているかのように一瞬を切り取った写真を見たことはありますよね。あれがまさに、シャッタースピードを速くして撮影した写真です。

それではシャッタースピードを速くすれば良いのかと言えば、そういう訳でもなく、シャッタースピードを遅くすることによって、また異なる雰囲気の写真になります。

シャッタースピードを遅くしてシャッターを長時間開くことで、星の動いた軌跡や、夜の町で車のライトが通った跡をが線状に残す写真を撮影することが出来ます。

このように、撮りたい被写体の速さや雰囲気に合わせるために変更する設定がシャッタースピードであり、どちらかと言えば明るさが変わるのはその副産物と言っても良いでしょう。

動画撮影ではシャッタースピードを固定して撮ることが望ましい

シャッタースピードを変更すれば、明るさとブレを自在に操れますが、それはあくまで写真を撮る場合の話です。

動画を撮影する場合には、シャッタースピードを変更せずに固定して撮らねばならない理由が存在するのです。

そもそも動画とは、1秒間に数十枚の静止画を連続して流すことで、あたかもが画像そのものが動いているように見せています。

パラパラ漫画のようなイメージですね。

そして、1秒間の動画を何枚の画像で表現するかを示す設定をフレームレートと呼びます。

フレームレートについては、以下の記事で詳しく解説しています。

フレームレート・fpsとは?ミラーレス・一眼レフ動画の適正な設定方法

視聴時には1秒間に数十枚の画像を流すということは、撮影時には逆に、カメラ側では1秒間に数十枚の写真を撮影しているということです。

この時、動画を撮影している中でシャッタースピードが変更されてしまうと、連続して流れる画像の中に、ブレのある画像と無い画像が混在してしまいます。

そうしたブレのある画像と無い画像が混ざった状態で連続して表示すると、動画の滑らかさが安定せず、違和感のある不自然な映像となります。

このような現象を防ぎ、安定した滑らかな動画を撮るためには、シャッタースピードを変えずに固定して撮影することが必須です。

滑らかな動画を撮影するためのシャッタースピードはフレームレートで決まる

動画撮影時にはシャッタースピードを固定して撮る必要があると分かりましたので、それでは適切なシャッタースピードの設定値について見ていきましょう。

適切なシャッタースピードはフレームレートによって決まり、具体的には、1秒をフレームレートの2倍で割った数値程度が良いとされています。

たとえば、フレームレートが30fpsの場合ならシャッタースピードは1/60秒、60fpsならば1/120秒といったイメージですね。

30fps・シャッタースピード1/60秒のイメージ画像

この数値はあくまで目安ですが、程よいブレがある自然で滑らかな映像を撮影できます。

30fps・シャッタースピード1/1000秒のイメージ画像

また、この目安よりもシャッタースピードを極端に速くすると、1枚1枚の静止画に適度なブレが無くなって、パラパラ漫画のような違和感のある映像となってしまいます。

30fps・シャッタースピード1/30秒のイメージ画像

逆に、シャッタースピードを遅くすると明るく撮影できますが、その代わりにブレの大きな映像になりやすいため、カメラを大きく動かすようなシーンではおすすめできません。

また、遅くする場合には30fpsであれば1/30秒、60fpsであれば1/60秒がシャッタースピードの下限になります。

これは単純に、「1フレームの表示時間」よりも「1枚の静止画を撮影する時間」が長くなってしまうと、1秒間に表示されるフレーム数の静止画を撮影しきれなくなるからですね。

撮影する地域に合わせたシャッタースピードでフリッカーを対策

適切なシャッタースピードはフレームレートによって決まってきますが、もう1つの影響してくる要因撮影する地域です。

具体的には、東日本と西日本で最適なシャッタースピードの設定が異なるのです。

フリッカー現象

地域に合わせた最適な設定にしていないと、夜間の撮影をする場合にフリッカーと呼ばれるチラつきが入ってしまいます。

肉眼で見ても分かりませんが、実は蛍光灯は1秒間に数十回以上もの速さで点滅をしています。

その点滅回数は、僕たちの身の周りにあるコンセントに流れている交流電源の周波数によって決まります。

東日本なら50Hz、西日本なら60Hzの周波数の電気が流れていて、その周波数に合わせて蛍光灯は点滅をしているのです。

MEMO
点滅回数は周波数の2倍ですので、東日本なら1秒間に100回、西日本ならば1秒間に120回となります。
日本では静岡県の富士川と新潟県の糸魚川あたりを境にして東西に分かれています。

この蛍光灯の点滅とシャッターが切られるタイミングにズレがあると、連続して撮影した静止画の中に明るい画像と暗い画像が混ざり、動画再生時にフリッカーが発生してしまいます

フリッカーを防ぐためには、蛍光灯の点滅とシャッターを切るタイミングを一致させてあげれば良いので、たとえば東日本ならばシャッタースピードを1/100秒に設定をすればOKです。

また、シャッターを切る回数が蛍光灯の点滅回数の倍数になっている場合にもズレは起きません

同じく東日本の場合を例にすると、1/100秒だけでなく、1/50秒や1/25秒でもOKということですね。

周波数60Hzで点滅回数が秒間120回の西日本ならば、1/120秒・1/60秒・1/30秒・1/15秒ならばフリッカーを防げます。

最適なシャッタースピードの算出方法

  • ブレたりカクカクしたりしない自然で滑らかな映像
  • 蛍光灯や照明のフリッカー(チラつき)が無い

以上の2つの条件を満たす動画撮影に最適なシャッタースピードの設定を考えてみましょう。

たとえば僕の場合、基本的にはフレームレートを60fpsで撮影しているため、シャッタースピードを1/120秒程度にしてあげれば、程よく滑らかな映像となります。

そして僕は、電気の周波数が50Hzである東日本に分類される静岡県東部に住んでいるため、1/100秒・1/50秒・1/25秒を選択してあげればフリッカーを対策できます。

フリッカーの起きない3つのシャッタースピードのうち、1/120秒に最も近い1/100秒が最適な選択肢となります!

また、映画のような雰囲気のシネマティックな動画を撮りたい時には24fpsで撮影をしますが、その場合にはシャッタースピードを1/50秒に設定しています。

このようにして、あなたの撮りたい映像の雰囲気や、撮影する地域に合わせて、最適なシャッタースピードを計算してみてください。

まとめ

それでは、今回のまとめです。

  • シャッタースピードは光を取り入れる「時間」を変更できる
  • 動画の場合は固定して撮ることが望ましい
  • シャッタースピードの目安はフレームレートで決まる
  • 東日本と西日本で最適なシャッタースピード設定は異なる

次回の講座記事では、マニュアル設定3つの要素の最後の1つであるISO感度について解説をさせていただきます。

また、今回の内容はYouTubeにて動画でも解説をしていますので、そちらもぜひチェックしてみてください。


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